Wordで本文中にページ番号を参照して貼り付ける方法


ページ数参照のイメージ

はじめに

当記事では、Wordにおいて本文中にページ番号を貼り付ける方法を紹介します。Wordで資料を作っていると、図のように、「○○については△△ページを見てください」などと、他のページの番号を書きたいことがあります。しかし、もしここに固定のページ番号を入力してしまうと、あとから資料に訂正を加えてページ番号が変わった場合に、いちいちページ番号の部分を修正しないといけません。このような個所がたくさんあると、修正を忘れてしまってページ番号が間違った資料になってしまうこともあり得ます。

そこで、ページ番号を手動で入力するのではなく、ブックマークや相互参照といった機能を使ってページが変わった後からでもほぼ自動で本文中のページ番号を更新できるようにするための方法を説明していきたいと思います。なお、画面などはOffice2013のもので説明をしております。

手順1 ブックマークを張る

まずは、ページの参照先にブックマークを張ります。上の図の例でいうと、今年度売上について述べたページのことです。ブックマークを張ることで、この部分が後からページ番号が変わっても、売上について述べた部分を簡単に参照できるようになります。

ブックマークの位置

ブックマークをしたい位置にカーソルを合わせて(または、見出の文字列を全選択して)、「挿入」→「ブックマーク」を選択します。すると、以下のようなブックマークのダイアログが表示されます。

ブックマークの設定

ここで、ブックマークの名前を入力し、追加ボタンを押します。ブックマークの名前は自分にわかるものであれば何でも構いません(この名前は資料に印刷されるわけではありません)。他と重複しないように注意してつけてもらえば結構です。ブックマークを張る作業はこれで完了です。

手順2 相互参照を行う

次は、実際にページ数を表示させたい箇所に「相互参照」を張ります。相互参照とは、ブックマークした位置のページ番号やそこに書いてある文字などを、別の位置に張り付けることができる機能です。今回は、ページ番号を貼り付けたいので、まずはページ番号を貼り付ける場所にカーソルをセットします。

相互参照の位置

そこで、「参考資料」→「相互参照」をクリックすると、相互参照のダイアログが表示されます。

相互参照の設定

次に、図のように「参照する項目」を「ブックマーク」、「相互参照の文字列」を「ページ番号」とし、ブックマークの参照先の欄は、先ほどブックマークした際に設定したブックマークの名前を選択します。図では1つしかありませんが、ブックマークが複数あると、ここにたくさん表示されるので間違えずに選択してください。指定が終わったら、「挿入」ボタンを押します。すると、ページ番号が本文中に表示されます。

常に自動更新されるわけではない

しかし、上記の操作ではあくまで、その時点でのページ番号が表示されたことが確認できただけです。でも、後からページを変更されても正しいページ番号が表示されていないと意味がありません。そうでなければページ番号を手動で入力したのと変わりないですからね。
実際にページ番号の参照がうまくいっているかの確認をしてみましょう。改ページの挿入や改行をたくさん入力するなどして、「本年度の売上」について述べたページの番号が変わるようにしてやります。そこで、相互参照を設定したページ番号がどうなっているか見てみましょう。ページ番号は正しく置き換わっているでしょうか?

おそらく、ページ番号は変更されていなかったかと思います。残念ながら、相互参照で参照した内容というのは、改ページを入れるとか文字を入力するなどの動作により、逐一更新するような機能はないのです(おそらく文字を入力するたびに更新されていたらパフォーマンスが著しく低下するからだと思いますが…)。

「それじゃあ意味ないじゃん」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。相互参照を設定した箇所を強制的に更新する方法がいくつかあるのです。

相互参照を設定した箇所の情報を更新する方法1~フィールドの更新~

ページ数など、相互参照で設定した情報を最新のものに置き換える方法の1つが「フィールドの更新」を使う方法です。Wordで入力した文章をCtrl + Aで全選択してください。その状態で右クリックをして、「フィールドの更新」を選択します。

フィールド更新の方法

すると、下図のように、ページ数の部分が正しく置き換わりました。

フィールド更新成功

相互参照が何か所あってもこの方法で1回でできますし、ページ番号だけでなくブックマークした位置の文字列により置換している場合でも大丈夫です。しかし、この方法でもうまくいかないケースもあります。それは、下図のようにテキストボックスやオートシェープに相互参照が入っている場合です。

テキストボックスがある場合のフィールド更新

この場合も同じように全選択→フィールドの更新を行ってみると…。

フィールド更新失敗例

本文中のページ数は正しく更新されるのですが、テキストボックスやオートシェープ中のページ数はそのままです。残念ながら、Ctrl+Aで全選択しても、テキストボックス等の中に書かれた文字列までは選択の対象となっていないようです。テキストボックス等に設定された相互参照も更新したい場合は、個々のテキストボックスの「中で」Ctrl+Aで全選択をして「フィールドの更新」をしてやる必要があります。しかし、この方法だと、手動でページ数を修正するのとたいして手間も変わりませんよね。

したがって、テキストボックス等がある場合は、全選択→フィールドの更新とは異なる方法でフィールドの更新をする必要があります。

相互参照を設定した箇所の情報を更新する方法2~印刷を行う~

とはいっても、難しいことは何もありません。文書を印刷するだけで勝手に更新されるのです。どういう理屈かわかりませんが、文書を印刷すると、その印刷された紙には、テキストボックスの中も含めて全ての相互参照が正しく更新された状態になって印刷されるのです。しかも、紙だけでなく文書ファイルの方もちゃんと正しく更新されています。

印刷で正しく設定できるのならプレビューでもいいんではないか?と思われるかもしれません。僕もそう思ってやってみたのですが、実際にプレビューをしてみても、ページ数が正しく更新できない場合がありました。必ずおかしいというわけでなく、あるプリンタでは正常に表示されるが、別のプリンタではプレビューをすると全て1ページと表示されてしまったりと様々な場合があります(理由はわかりませんでしたが、わかれば追記しようと思います)。

印刷すると実際に紙が消費されてしまうからやりたくない、という場合は、プリンタの電源を切ったり、プリンタとの接続ができない状態で行ってもフィールドの更新は正しく行われるようです。

これでうまくいくのなら、印刷をしなくても全体を自動更新できる方法があればいいのに…と思うのですが、調べたところそのような方法は印刷する以外には存在しないようです。マクロを組む方法も試しましたが、やはりページ番号が正しく設定されないことがありました。印刷をせずとも100%正しく更新する方法がわかれば追記したいと思います。

まとめ

本記事では、本文中に指定した位置のページ番号を変動させて表示させる方法を説明しました。テキストボックス等がある場合は若干面倒なことがありますが、それでもページ番号を直接打ち込むよりはミスの少ない方法と言えるでしょう。本記事で紹介したブックマークや相互参照は、ページ番号を設定させる以外にも、いろいろ使い道があるので、皆様の用途に合った方法をいろいろ探してみてください。

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