EMPiRE「ピアス」のコード進行解析


本記事では、EMPiREの楽曲「ピアス」のコード譜と、簡単な解説を書いていきます。コード譜は管理人の耳コピによるもので、必ず正しいという保証はできかねますのでご了承ください。

「ピアス」の概要

本曲は、6人組女性アイドルグループEMPiREのデビューシングル「ピアス」(カセットテープ音源:2019/2/27発売)表題曲で、アニメ「FAIRY TALE」のED。作曲は、BiS、BiSH、GANG PARADE等をプロデュースした松隈ケンタ氏。

「ピアス」のコード進行

●イントロ
|B♭|B♭|B♭|B♭|
|Cm7|Cm7|F|F|
|E♭|E♭|Gsus4|G7|

●Aメロ(♪雨上がりで)
|Cm7|〃|F|〃|Gm|〃|F|〃|
|E♭M7|〃|F|〃|Gm|〃|F|〃|

●Bメロ(♪隙を見つけたら)
|Cm7|B♭/D|E♭|E♭|
|Cm7|B♭/D|E♭|E♭|F|D7|

●サビ前半(♪きっと巡り会った)
|E♭|F E♭|Dm|Gm|
|Cm|Dm|Gm G♭dim|B♭/F C/E|
|E♭|F|G♭dim|Gm|
|Cm|Cm|F|D|

●1コーラスサビ後半(♪損さ)
|Cm7|Cm7|F|F|
|B♭/D|〃|Gsus4|G|

Aメロ、Bメロ、サビ前半繰り返し

●2コーラスサビ後半(♪損さ)
|E♭|F|Gm|Dm|
|Cm|Dm|Gm|Gm|

●Cメロ
|E♭|F|G♭dim|Gm|
|Cm|Dm|E♭|E♭|

※サビ前半2回繰り返し

※1コーラスサビ後半繰り返し

●後奏
|E♭|×8

| ←この記号は小節の区切りを表します。
・ ←この記号は一拍分だけ直前と同じコードを鳴らすことを意味します。A・・BならAを3拍、Bを1拍です。
/ ←この記号で区切ったものは分数コードです。分母にある音を最低音にして演奏してください。多くの場合、分子のコードよりも最低音が分母の音であることの方が重要です。

※文中のローマ数字は、マイナー調楽曲の場合でも平行調のメジャー調における記載としています(例:マイナートニック=Ⅵm)。

バスドラ等の低音部がずっしり来る重厚な伴奏と、迫力あるヴォーカルが織り成す8ビートナンバー。ヴォーカル、伴奏ともにアイドル楽曲とは思えないほどの完成度で何度もリピートしてしまいました。和音感が非常に強くコード耳コピにはありがたい楽曲です。

楽曲のキーはB♭メジャー(Gマイナー)で転調はありません。サビのコード進行は、E♭(Ⅳ)→F(Ⅴ) (E♭(Ⅳ) )→D(Ⅲ)m→G(Ⅵ)mとなっており、2小節目の後半にⅣを挟んでいるものの、典型的な「王道進行」と言えます。近年のJ-POPにおいて1,2を争うほど使用率が高いパターンです。

サビの2フレーズ目では、E♭(Ⅳ)→F(Ⅴ)→G♭(Ⅴ#)dim→G(Ⅵ)mという具合に、3つ目をⅤ#dimに変えることにより深みを出しており、このテクニックも王道進行では非常によく使われます。その部分と、その直前の2小節(Gm→G♭dim→B♭/F→C/E)は、いずれもベースラインを少しずつずらす手法が用いられていますね(Bメロも同様)。

サビの後半(♪行かなきゃ損さ~)は、1コーラスと2コーラスで明らかに異なるコード進行が使われています。どちらの進行も非常に自然で心地よく、1つのメロディーで2度おいしい(?)作りになっていますね。

他に特筆すべきところは、イントロからAメロに入る部分のGsus4(Ⅵ)→G(Ⅵ)という進行。これは、多くの場合、2キー上の調(本曲の場合はCメジャー)への転調に良く用いられるパターンであるため、初めて聴いた時は次にCが来て転調するのかと思いきや、普通にCm→Fと、元の調の進行がそのまま続いており、転調すると見せかけて転調しない、いわば「フェイント」のように感じました。

ヴォーカルのキーは最高音がHi-C、最低音がMid2-G、音域は1オクターブ+5音。現代のアイドルはここまで歌えないとやっていけないのかと思うほど難易度の高い曲であり、冒頭でも書いた通り、楽曲としての完成度も非常に高いと思いました。今後が楽しみなアーティストの1つです。

今回の記事は以上となります。今後もたくさんの楽曲のコードを掲載していきたいと思いますので、当ページをよろしくお願いいたします。

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