kalafina「into the world」のコード進行解析


本記事では、kalafinaの楽曲「into the world」のコード譜と、簡単な解説を書いていきます。コード譜は管理人の耳コピによって行っております。

「into the world」の概要

本曲は、女性トリオkalafinaの20thシングル(2017/4/5発売)の表題曲で、NHK「歴史秘話ヒストリア」のエンディングとして以前より使用されています。作詞・作曲は今作も梶浦由記さんが担当します。

「into the world」のコード進行

●イントロ(冒頭のストリングスのみの部分は省略)
|E|E/A|E|F#m/E|

●Aメロ
|E|A/E|E|E|
|C#m|F#|Bsus4 B|B|

●Bメロ
|E|A/E|B/E|E|
|C#m|F#m|B|B|G#|G#|

●サビ
|G|C/G|D/G|G|
|Em|Bm Em|C Am|D|
|G|C|Bsus4 B|Em D|
|C|G/B Em|Am|C D|
|Cm|F|G|

●間奏
|G|G|G|G|…

ストリングスとベースの音が目立つ壮大なアレンジで、リズムが3拍子系(コード譜の小節の区切りは、6/8拍子と見なして記載しています。ベースの音が6つで1小節です)の楽曲です。

楽曲のキーは、BメロまでがEメジャー、サビがGメジャーに転調しています。キーが3つ上がっているので、「同主調」への転調となります。2つの調の間にはG#というコードが挟まっており、これは転調後のGメジャーキーではほぼ使われないコードであるため、やや珍しいパターンの転調です(という内容の文章を、つい最近他の記事でも書いた気がしますがw)。

転調の他にも、「ルート音を固定してスリーコードを弾く」というテクニックが使われています。Aメロもそうですが、顕著なのはBメロとサビで、いずれも、ローマ数字で書くとⅠ→Ⅳ/Ⅰ→Ⅴ/Ⅰ→Ⅰという進行になります。見ての通り、ルート音(最低音)がⅠに固定されています。単にⅠ→Ⅳ→Ⅴとしても、それはそれで大変ポピュラーな進行ではあるのですが、ルート音を固定することによって、通常のコード進行とは違った奥深さを感じました。

あと、サビの最後にC(Ⅳ)m→F(Ⅶ♭)というコード進行が出てきます。これは、Gメジャー調の更に3キー上の同主調であるB♭メジャーから一時的に「ツーファイブ(Ⅱm→Ⅴ)」を「借りてきた」ようなコード進行で、B♭メジャーに転調しそうに思わせておいて実際に転調しないため、結果的には転調していないのに、大きなインパクトを感じることができます。

この曲のサビを初めて聴いたとき、FictionJunctionYUUKAの「Inside Your Heart」と言う曲と雰囲気が似ているなあと思いました。いずれも梶原さんの楽曲なので、この記事を読んでいただいている方の中には、ご存知の方もいらっしゃると思います。サビの最初の2小節はコード進行もメロディーもほぼ同じで(ルート音がⅠで固定であることも含め)、(3拍子ではないですが)曲調もなんとなく似ているため、管理人の他にも似ていると思われた方がいらっしゃるのではないでしょうか?

ヴォーカルの最高音は「ミ」(Bメロ)、最低音が「シ」、音域は1オクターブ+5音です。この情報だけだとそれほど高い曲には思えないかもしれませんが、実際に聴いてみるとものすごい高音の楽曲に聞こえるかと思います。透き通るヴォーカルと、ストリングスのアレンジが見事にマッチした、素晴らしい梶原サウンドの楽曲だと思います。

今後もたくさんの楽曲のコードを掲載していきたいと思いますので、当ページをよろしくお願いいたします。

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