倉木麻衣「きみと恋のままで終われない いつも夢のままじゃいられない」「薔薇色の人生」のコード進行解析


本記事では、倉木麻衣のシングル「きみと恋のままで終われない いつも夢のままじゃいられない」(2019/3/20発売)およびそのカップリング曲「薔薇色の人生」のコード譜と、簡単な解説を書いていきます。コード譜は管理人の耳コピによるもので、必ず正しいという保証はできかねますのでご了承ください。

「きみと恋のままで終われない いつも夢のままじゃいられない」のコード進行

●イントロ
|F|G|Em|Am A|

●Aメロ(♪二人きりまた逢える)
|FM7|G|Am|C/G|
|FM7|G|C|E|

●Bメロ(♪季節がめぐり)
|F|E/G#|Am C/G|F#m7-5|
|F|Em7|Dm Em|F|Esus4 E|

●サビ(♪君と恋のままで)
|F|G|Em|Am A|
|F|G|C|Esus4 E|
|F|G|Em|Am A|
|F|G|Am|

●間奏
|F|G|Em|Am A|

| ←この記号は小節の区切りを表します。
・ ←この記号は一拍分だけ直前と同じコードを鳴らすことを意味します。A・・BならAを3拍、Bを1拍です。
/ ←この記号で区切ったものは分数コードです。分母にある音を最低音にして演奏してください。多くの場合、分子のコードよりも最低音が分母の音であることの方が重要です。

※文中のローマ数字は、マイナー調楽曲の場合でも平行調のメジャー調における記載としています(例:マイナートニック=Ⅵm)。

「名探偵コナン 紅の修学旅行」の主題歌で、2003年の「Time after time~花舞う街で~」や2017年の「渡月橋~君想う~」と同様に京都を舞台とした同アニメの主題歌となっており、楽曲中にも京都の地名が登場します(楽曲とは関係ありませんが、本作において倉木麻衣は初めて「声優」としても名探偵コナンにゲスト出演を果たしています)。また、倉木麻衣のシングル曲の中では最も長いタイトル名です。

上記2曲同様に、和の香が漂う上品な楽曲です。楽曲のキーはAマイナー(Cメジャー)。

サビのコード進行はF(Ⅳ)→G(Ⅴ)→E(Ⅲ)m→A(Ⅵ)mの典型的な「王道進行」。前述の「渡月橋」と同じコード進行であり、また、最初の2小節だけ見れば「Time After Time」とも同じコード進行となります。

ただし、他と少し違うのが4小節目(♪いられない)で、単にAmではなく小節の後半2拍だけA(Ⅵ)を使っている点です。この部分はメロディーもないため、Am(Ⅵm)のままでも全く不自然ではないのですが、あえてノンダイアトニックであるA(Ⅵ)を出すことで、より深い感情を表現しています。

少し戻ってBメロの3小節目から(♪どこまでも離れないように)についても少し。A(Ⅵ)m→C(Ⅰ)/G(Ⅴ)→F#(Ⅳ#)m7-5と進んでいまして、3つ目のⅣ#m7-5がノンダイアトニックです。ここはルール通りであればFM7(Ⅳ△7)を使うのが普通なのですが、あえてF#という、Cメジャーのスケールにない音をルート音に使うことで、大きなインパクトを出しています。

ヴォーカルのキーは、最高音がHi-C、最低音がMid2-A、音域は1オクターブ+3音。サビの歌い方が、8ビートの1音ずつを、滑らかというよりは、あえて飛び飛びに発声するような歌い方になっているのが特徴的だなと思いました(アレンジ的にそう聞こえるだけかもしれませんが)。

「薔薇色の人生」のコード進行

●イントロ
|A7(#9)|
|Dm C|F C|×4

●Aメロ(♪Always my celebration)
|Dm C|F C|×4

●Bメロ(♪逃げたい時でも)
|Dm|Dm|B♭|B♭|G|G|C|A|

●サビ(♪精一杯 目一杯)
|B♭|F|A|Dm|
|B♭|F|C|A|
|B♭|F|A|Dm|
|B♭|F|C|A|
|B♭C|Dm|B♭C|Dm|
|B♭C|Dm|B♭C|Dm|

| ←この記号は小節の区切りを表します。
・ ←この記号は一拍分だけ直前と同じコードを鳴らすことを意味します。A・・BならAを3拍、Bを1拍です。
/ ←この記号で区切ったものは分数コードです。分母にある音を最低音にして演奏してください。多くの場合、分子のコードよりも最低音が分母の音であることの方が重要です。

こちらは「名探偵コナン 紅の修学旅行」のOP。「きみと恋のままで~」とは雰囲気も全く異なるアップテンポでノリの良いナンバーです。

楽曲のキーはDマイナー(Fメジャー)。転調はありません。サビのコード進行はB♭(Ⅳ)→F(Ⅰ)→A(Ⅲ)→D(Ⅵ)m。Ⅳ→Ⅰまでは割とよくあるパターンですが、その次はⅤが来ることが多く(デビュー曲の「Love, Day after Tomorrow」がそのパターンです)、代わりにⅢを持ってくるのは珍しいかもしれません。

少し戻ってBメロ。最初の2つのコードはD(Ⅵ)m→B♭(Ⅳ)という「小室進行」。これはどちらかと言うと、「暗い」とか「カッコいい」と言ったイメージがあるパターンなのですが、本曲ではその直後(♪「進み続けていく」の「ていく」~)、G(Ⅱ)というコードが来ています。これによって暗いイメージから打って変わって、くだけたような明るいイメージに様変わりします。もしセオリー通りのGm(Ⅱm)であったら、明るく楽しげな印象が感じ取れなかったであろうことを考えると、この部分がG(Ⅱ)であることは、本曲の全体のイメージからして、かなり重要だと思いました。

今回の記事は以上となります。今後もたくさんの楽曲のコードを掲載していきたいと思いますので、当ページをよろしくお願いいたします。

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