NICO Touches the Walls「マシ・マシ」のコード進行解析と楽曲の感想


本記事では、2016/11/30発売のNICO Touches the Wallsの楽曲「マシ・マシ」のコード譜と、音楽的な解説、および、ちょっとした感想を記していきます。

「マシ・マシ」の概要

本曲はロックバンドNICO Touches the Wallsの通算20作目となるシングル曲で、アニメ「ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校」(ハイキュー3期)のエンディングテーマとなっております。ハイキューのエンディングは2014年の「天地ガエシ」に続いて2作目となります。

「マシ・マシ」のコード進行

●Aメロ
|B♭ D7|Gm・・ F|
|B♭ D7|Gm・・ F|
|B♭ D7|Gm・・ F|
|B♭ D7|Gm・・ F|

●サビ
|B♭ D7|Gm・・ F|
|B♭ D7|Gm・・ F|
|B♭ D7|Gm・Fm7 B♭|
|E♭M7 Dm7|Cm7 F|

●Bメロ
|E♭|E♭m|Dm7|Gm|
|Cm7 Dm7|E♭M7 Dm7|
|G♭|Fsus4 F7|

※サビ繰り返し

●後奏
|B♭ D7|Gm・・F|
|B♭ D7|Gm|

4小節ほど、ギターのストロークのみの伴奏とヴォーカルのパートが入った後、4小節目からはエレキ、ベース、ドラムなどの楽器も鳴り始めます。コード進行はB♭(Ⅰ)→D(Ⅲ)7→G(Ⅵ)m→F(Ⅴ)というパターンがかなり多く見られます。この名中で、2つ目のコードⅢ7は、切なく深い感情を表現するノンダイアトニックコードで、Ⅰ→Ⅲ→Ⅵmというパターンは非常に多くの楽曲で使用されています。

なお、楽曲の調はB♭メジャーで、楽譜では♭2つを必要とする調です。ギターで弾く場合は、高音が多いのでカポ+3を使ってGメジャーの調でコードを弾けば、不自然にならず簡単なコードを多用できると思います。

サビに入ると、裏の拍にギターのストロークが入る「スカ」のような軽快なリズムがしばらく続きます。NICOの楽曲でこのような曲調の楽曲は珍しいのではないかと思います。テンポが軽快で、ギターの音が高音部を奏でており、更にコードも明るめの進行であることから、全体的に「明るい」「楽しい」といた感情が強いアレンジになっています。「♪あとは君次第」というキャッチーなフレーズを連呼しているため、特にサビの部分は1回聞いたら覚えてしまいそうなほど耳に残ります。

5小節目ではF(Ⅴ)m7→B♭(Ⅰ)という、一時的にE♭メジャーの調になったかのようなコード進行が登場します。Fm7のコードが奏でられるのはわずか1拍ですが、「ドミナントマイナー」と呼ばれるノンダイアトニックコードであり、はっとさせる効果があります。

サビの後の「♪今はゆとりも~」のところのフレーズ(上のコード譜ではBメロと記載した部分)では、E♭(Ⅳ)→E♭(Ⅳ)m→D(Ⅲ)mという、これも特徴的なコードが登場します。更に、そのフレーズの最後の方で使われるG♭(Ⅵ♭)→F(Ⅴ)の部分もインパクトが強く、いずれもノンダイアトニックなコード(ⅣmやⅥ♭)が大きな役割を果たしています。

ヴォーカルの本曲の最高音は(コード譜を記載した範囲内では)Bメロの「ゆとりもない」の部分でファルセット気味に歌われている「シ♭」、最低音はAメロ等で使用されている「ファ」で、音域は1オクターブ+5音。特にBメロが高いのと、それから、Aメロの節回しが複雑で難しい楽曲ですが、楽しい気分になる曲なので、歌う方も演奏される方も、ぜひチャレンジしてみてください。

ところで、タイトルの「マシ・マシ」って何の意味なんでしょうか?歌詞を聴いても公式サイトを見ても全くわかりませんでした。ネット上では、ラーメンの増し増しのことではないかという書き込みも多く見られるのですが、果たして本当なのか…。気になるところです。

※現時点ではショートバージョンしかコード採譜、解析を行っておりません、実際の楽曲は上で示した以外のパートも多く含まれるようです。フルで聴ける機会があれば、追記していこうと思います。

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