本記事では、スマホゲーム「戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED」の主題歌の、水樹奈々の楽曲「UNLIMITED BEAT」のコード譜と、音楽的な解説、および楽曲を聴いた感想を記していきます。
画像引用元:©戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED[シンフォギアXD]
「UNLIMITED BEAT」の概要
本曲は、2017年配信予定のスマホゲーム「戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED」で使用される予定の楽曲です。水樹奈々は、アニメキャラクター名義でも多数の楽曲を歌っており、シンフォギアのアニメのキャラクターである「風鳴翼」名義でも、これまで「逆光のフリューゲル」や「星天ギャラクシィクロス」などの楽曲を発表してきました。
本作は16/9/14に初めて公式サイトで公表された楽曲で、作曲はシンフォギア関連曲の他、水樹奈々×T.M.Revolutionの「革命デュアリズム」なども手掛けている上松範康氏となっています。
「UNLIMITED BEAT」のコード進行
|E♭m|E♭m|B D♭|E♭m|
|E♭m|E♭m|B D♭|E♭m|
|B♭sus4|B♭・B D♭|
●Aメロ
|E♭m|B♭m|B D♭|G♭|
|E♭m|B♭m|B D♭|E♭m|
●Bメロ
|G♭D♭|B|G♭D♭|G♭|
|Fm7-5 B♭|E♭m Daug G♭/D♭ A♭/C|
|B|A♭m|E|Fm|B♭|B♭|B♭|B♭|
●サビ
|E♭m|E♭m|B|B|
|A♭m|B♭m|Fm Fm/A♭|B♭|
|E♭m|E♭m|B|B|
|A♭m D♭|B♭m E♭m|
|A♭m B♭m|B|
|B または A♭m D♭|E♭m|
イントロ
出だしはアカペラに近いヴォーカル部分からスタートします。この部分のコード進行は表記していませんが、楽器を弾く場合は、サビの最後の方と同じコードで弾くと良いでしょう。
続いて、シンセ楽器を多用した、スピード感があるイントロが始まります。楽曲のキーはE♭m(またはD#m)です。余談ですが、このキーは楽譜を使うと♭を使っても#を使っても6つの調号が必要で、好みによって♭で表記される場合と#で表記される場合があります。
コード進行はⅥm→Ⅳと進む「小室進行」。水樹奈々では「ETERNAL BLAZE」や「Exterminate」のサビがこのパターンです。
Aメロ
ここのコード進行はⅥm→Ⅲmというパターン。偶然だとは思いますが、上記の「ETERNAL BLAZE」や「Exterminate」と、Aメロの最初の3つのコードまでは本曲と同じです。
Bメロ
ここまではE♭mから始まるマイナー系のコード進行でしたが、BメロはG♭から始まるメジャー系のコード進行に変わります(「平行調」への転調という見方もありますが、調号が変わるわけではありません)。
5小節目でエレキギターなどの音がいったん止んで、ピアノだけでコードが奏でられるアレンジがされていて、この部分のメリハリが大変好みです。ここでは、Fm7→B♭(Ⅶm7-5→Ⅲ)というコード進行が使われていて、これらは2つセットで使われることが多いコード進行です。Ⅶm7-5というコードはⅢを強く誘導し、そのⅢはⅥmかⅣを誘導する性質があります。
静かな部分は1小節だけであり、次の小節からまた他の楽器が復活しています。その6小節目ではベース音が半音ずつ下がるテクニックが使われていますね(コードを4つ書きましたが、ギターコードはE♭mのみでも問題ないかもしれません)。
続いて、9,10小節目のE→Fm(Ⅵ♭→Ⅶm)という進行も、Ⅲを誘導するコード進行で、先ほどのⅦm7-5に比べると非常に使用頻度は低いですが、ごくたまに使われます。ノンダイアトニックコードが連続するため、とてもインパクトがある部分です。
サビ
サビはイントロと同じ小室進行です。Bメロでも出てきたFm(Ⅶm)が、ここでもインパクトを出しており、ヴォーカルの主旋律もこのコードの構成音(ファラ♭ド)をなぞる形になっています。サビの後半は前半よりも高音が使われ、より盛り上がるようになっています。ヴォーカルの最高音は「ミ♭」で、相当高い音のはずですが、サビで何度もこの音が登場します。
※「B または A♭m」としている部分は、プロモ動画において効果音が大きすぎてコードが聴こえなかったためですw前後のコードから察するにこの2つのどちらか以外は考えにくいと思います。今後、楽曲のみの音源を聴いたら改めて正しいコードを追記します。
本記事を書いている時点ではまだ情報が少なく、9/22の甲子園ライブでもこの曲は演奏されませんでした。フルコーラスを聴けることを楽しみにしています。
水樹奈々の楽曲のコード進行については、以下の記事も興味があればご覧いただけると嬉しいです。