さユり「フラレガイガール」のコード進行解析と楽曲の感想


本記事では、2016/12/07発売のさユりの楽曲「フラレガイガール」のコード譜と、音楽的な解説、および楽曲を聴いた感想を記していきます。

「フラレガイガール」の概要

本曲は、シンガーソングライターで、「酸欠少女」というキャッチコピーもあるさユりの4枚目のシングル。RADWIMPSの野田洋次郎が作詞、作曲、プロデュースを担当しており、野田らしい独特の世界観を持つ楽曲です。

「フラレガイガール」のコード進行

●イントロ

●Aメロ(1コーラス)
|A|E|B|C#m|
|A|E|Bm|C#m・・B|
|A|B|Bsus4|Bsus4|
|A|E|B|C#m|
|A|E|Bm7|C#m・・B|
|A|B|

|E G#/C C#m D|F G A B|

●Bメロ
|F#m7 G#m7|A F#/A#|
|B G#/C C#m B|D|B|

●サビ
|A E|B C#m|A E|B G#/C C#m B|
|E/G# A|B・C#m B|
|A E|B☆ G#/C C#m B| ☆2コーラスはBm
|A E/G#|F#m7|

●間奏
|A E|B C#m|D|E|

●Aメロ(2コーラス)
|A|E|B|C#m|
|A|E|B Bm|C#m B|
|A|E|B|C#m|
|A|E|Bm|C#m B|
|A|B|

|E G#/C C#m D|F G A B|

●Bメロ(2コーラス)
|F#m7 G#m7|A|
|F#m7 G#m7|A|B|B|

※サビ繰り返し

サビに至るまでのフレーズは、伴奏の音数が極めて少ない静かなバラードです。楽曲のキーはEメジャーで、#が4つの調です。特殊なコードが使われている箇所がいくつかあるものの、転調は行われていないと思います(視聴できる範囲においては)。

Aメロはサブドミナントから始まるA(Ⅳ)→E(Ⅰ)という進行が続きます。1コーラスでは音数が少なすぎてコードがわかりづらかったので、2コーラスを聴いて判定しています。A→E→Bというスリーコードだけでなく、時おりB(Ⅴ)mという、「ドミナントマイナー」の変わった響きが変化を出しています。

この曲のコード進行で最も特徴的と言えるのは、Aメロの最後からBメロに至る2小節ほどの伴奏部分です。特に後半の小節ではF→G→A→Bというように、Eメジャーの楽曲ではほとんど使われていないコードが複数使われており、転調した時のようなインパクトを味わうことができます(最終的には元と同じ調に落ち着いており、転調は行われていません)。

この部分を機に、伴奏の音数がどんどん増えていき、サビではエレキやドラムも入ったロックバラードとなります。Bメロ、サビは、メロディーラインは1,2コーラスであまり変わりないのですが、コード進行が異なっている部分が複数見られました。特にBメロのコード進行は全くと言っていいほど異なり、1コーラスではノンダイアトニックコードを複数使ったインパクトのあるコード進行であるのに対し、2コーラスではダイアトニックコードのみの、理論に忠実なコード進行です。同じメロディーでここまでコードが異なるフレーズが2か所あるというのはなかなか珍しいのではないかと思います。インパクトを感じるコード進行が2コーラスではなく1コーラスの方で用いられている、というのも珍しいと言えるでしょう。あえてこのような違いを作った意図がどのようなところにあるのかは、気になるところです。

サビでは、コード譜で☆マークを付けた部分の1コードのみ異なります。Bメジャーかマイナーかの違いだけですが、Bmの方は先ほども述べたドミナントマイナーで、2か所を聴き比べてみればその違いは歴然だと思います(1コーラスでは「♪バカなこと言い出してさ」、2コーラスでは「♪次なんてないから」の部分です)。このような違いを発見するのも、コード譜を採譜する際の楽しみの1つです。

本曲のヴォーカルのキーは、最高音が「ド#」(Bメロラスト)、最低音が「シ」で音域は1オクターブ+2。高音というよりは声のパワフルさと語り掛けるような歌い方、それから歌詞の内容が特徴的な楽曲だと思いました。

タイトルの「フラレガイガール」というのもなかなかインパクトがありますね。歌詞の内容は、簡単に言ってしまえば振られてしまってちょっとヤケッぱちになっている女性の心情を歌っているようですが、おそらく造語であり、歌詞の中には全く登場しない「フラレガイ」という言葉が、本曲の歌詞の主役となっている女性像をつかむ上で大きな意味を持つのかもしれませんね。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
スポンサーリンク