水樹奈々「Destiny’s Prelude」「TESTAMENT」のコード進行解析

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本記事では、水樹奈々の楽曲「Destiny’s Prelude」および、「TESTAMENT」のコード譜と、簡単な解説を書いていきます。コード譜は管理人の耳コピによって行っております。

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「Destiny’s Prelude」「TESTAMENT」の概要

上記2作は、水樹奈々の約1年ぶりのシングルで、二枚同時発売（2017/07/19）。「Destiny’s Prelude」は劇場版「魔法少女リリカルなのは Reflection」の主題歌で、「TESTAMENT」は「戦姫絶唱シンフォギアAXZ」の主題歌となっています。

「Destiny’s Prelude」のコード進行

水樹奈々の楽曲らしい、切ない感じのアップテンポなナンバー。この曲は、途中でキーがFマイナーからB♭mに転調（下属調への転調）しているのですが、初めて聴いた時はどこで転調していたかわからないほど自然な方法でされていて、驚きました。

転調は、Bメロ内で行われているのですが、最初の4小節では、まだFマイナー(D♭メジャー)のままです。最初のB♭というコードでおやっと思うかもしれませんが、これはノンダイアトニックコード(Ⅵ)で、ここだけでは転調しているとは言えないです。

その次のC→Fmというところ（♪「僕の心はりつけ」の部分）でも、まだFマイナー調でしょう。ところが、次の「♪きらめきにひそむ」の部分のG♭→Bという部分。ここがFマイナーからB♭マイナー調への転調部分でしょう。特にBというコードは、転調後の調においてもダイアトニックなコードではありません。他の箇所でもノンダイアトニックコードは何回も使われているため、転調したのか、それとも単にノンダイアトニックが挟まっているのかが、少し聴いただけではわかりづらくなっています。この進行はあまり聞いたことがなく、うまく推移しているなあと思いました。

ちなみに、サビはG♭(Ⅳ)→A♭(Ⅴ)→F(Ⅲ)m→B♭(Ⅵ)mの、いわゆる「王道進行」。水樹奈々のシングル曲のサビの中では最も多く使われているタイプです（直近では「エデン」がそれに当たります）。

「TESTAMENT」のコード進行

「禁断のレジスタンス」を手掛けた加藤裕介氏の作曲。ギターの音が目立ち、カッコよさを感じる楽曲です。

キーはBメロまでがG#マイナーで、サビがC#マイナー。奇しくも、同時発売の「Destiny’s Prelude」と同じ、「下属調への転調」が行われています。本曲はサビの直前で転調するパターンでして、2コーラスのコード進行で説明しますと、Bメロ最後のG#sus4→G#というところで、G#が転調前のキーではⅥ、転調後のキーではⅢとして働く架け橋となって、不自然のない転調が行われています。

サビは、C#(Ⅵ)m→A(Ⅳ)の「小室進行」。このコード進行も、水樹奈々の楽曲では大変多く使われており、「Exterminate」等がそれに当たります。

今後もたくさんの楽曲のコードを掲載していきたいと思いますので、当ページをよろしくお願いいたします。