AKB48「#好きなんだ 」のコード進行解析

Tweet

本記事では、AKB48の楽曲「#好きなんだ」のコード譜と、簡単な解説を書いていきます。コード譜は管理人の耳コピによって行っております。

[限定盤][上新オリジナル特典:生写真]#好きなんだ(初回限定盤/Type B)/AKB48[CD+DVD]【返品種別A】 価格：1348円（税込、送料別) (2017/8/13時点)

「#好きなんだ 」の概要

本曲は、AKB48の49作目のシングル「#好きなんだ」(2017/8/30発売)の表題曲。作詞は秋元康氏で、作曲は「恋するフォーチュンクッキー」の作曲者である伊藤心太郎氏。

題名は「ハッシュタグすきなんだ」と読み、サビの歌詞に同フレーズが登場します。

「#好きなんだ 」のコード進行

このところ、アイドル路線とは異なる曲調の楽曲が続いていましたが、久々に正統派アイドル曲といったポップスナンバーとなりました。

楽曲のキーは、ほとんどの箇所がB♭メジャーですが、Bメロの一部と、間奏2の一部でD♭メジャーに転調しています（後述）。

使用されているコード進行は、アイドルポップスでよく利用されているコード進行が多く、イントロや間奏のB♭(Ⅰ)→G(Ⅵ)、AメロのB♭(Ⅰ)→D(Ⅲ)m、Bメロの「王道進行」(Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm）、サビの「カノン進行」（Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲm）等、いずれも大人気のコード進行ばかりです。

ただし、定番のコード進行を使っているばかりかと言えばそういうわけでもなく、いくつかの箇所で転調やそれに類するテクニックを使っています。

まず、Bメロですが、8小節目までは、E♭→F→Dm→Gm→Cm→F→B♭（Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm→Ⅱ→Ⅴ→Ⅰ）という、典型的な「王道進行」からスタートするよくある構成になっていますが、9小節目から、E♭m→A♭→D♭→A♭/C→B♭mと、B♭メジャー調のコードとしては説明できない進行が出てきて、印象がガラッと変わります。この部分は、D♭メジャーのキーのⅡm→Ⅴというパターンに相当しており、したがって、ここで3半音上への転調（「同主調」への転調）が行われています。更に、サビの直前のA♭→Fという進行を経て、サビではB♭メジャーに戻っています。

また、「間奏2」と示した部分も、最初の4小節はD♭メジャー調、次の4小節がB♭メジャー調となり、4小節ごとに「同主調」への転調が行われています。

更に、注目すべきは「間奏2」と示した部分の9小節目（動画の4:30あたり）。一度B♭メジャー調に戻したのにも関わらず、A♭→Fというコード（D♭からB♭に転調するときに良く使うコード進行）が登場するため、ものすごいインパクトがあり、転調しているような錯覚に陥りました。あまり聴いたことのないパターンで、非常にうまくできていると思いました。

今後もたくさんの楽曲のコードを掲載していきたいと思いますので、当ページをよろしくお願いいたします。