AKINO with bless4「cross the line」のコード進行解析と楽曲の感想


本記事では、2016/11/09発売のAKINO with bless4の新曲「cross the line」のコード譜と、音楽的な解説、および楽曲を聴いた感想を記していきます。

Cross the line譜面イメージ

「cross the line」の概要

本作は、「創世のアクエリオン」や「海色」などのヒット曲でおなじみの、AKINOの7作目(AKINO with bless4名義では4作目)のシングルで、アニメ「終末のイゼッタ」のオープニングとして使用される予定となっています。作曲・編曲は、MVにも出演しているベーシストのIKUO氏。AKINOの楽曲では珍しく、ヘヴィメタに近いロックでカッコいい曲調に仕上がっています。

「cross the line」のコード進行

●イントロ
|(B♭m/D♭)|

●歌い出し
|Am7|G/B|Am7|G/B|
|Am7|Bm7|Esus4|E|
|(N.C.)or Esus4|(N.C.) or Em|

●間奏
|Em|Em|Em|Em|
|Em|Em|C|D|

●Aメロ
|Em|Em|C|D|
|Em|Em|C|D|
|Em|Em|C|D|
|Em|Em|C|D|

●Bメロ
|C|C|G/B|G/B|
|B/D#|B/D#|Em|(N.C.)or Em|

●サビ
|C|C|D|B/D#|
|Em|D#aug|G/D|A/C#|
|C|C|B|B|
|Em|D#aug|G/D|A/C#|
|Am7|G/B|CM7|G/B|
|Am7|Bm7|Esus4|Em|Esus4|Em|

イントロ~間奏

ヴォーカルが入る前に数秒ほど、シンセのパッドのような音が入ります。ここはコードで表せばB♭mかD♭だと思いますが、コードというよりは効果音的な用途が強いと思うので、ギターなどで弾き語りをされる場合でしたら、あえてこの通りに弾く必要はないかと思います。

続いて、サビの後半部分とほぼ同じメロディーからヴォーカルが入ります。この部分だけで調性を判断するのは難しいのですが、他のパートなどから判断して、#が1つのGメジャー(Eマイナー)ではないかと思います。

歌い出しの部分の最後「♪命は」の部分がEというコードで完結しているように聞こえますが、この部分はノンダイアトニックコードのⅥと考えるのが妥当かと思います。「♪終わった」の部分は楽器がないため、「コード無し」としてもよいのですが、その中の「わ」の音が「ソ」であることから、しいてコードを割り当てるとすればEsus4→Emとするのが良いのではないかと思います。この「わ」の音が「ソ#」であれば、最後のコードはEだったでしょう。たった半音の違いですが、こういうところコード耳コピにおいては非常に重要なところです。

間奏部分からはギター、ベース、ドラムなどの重低音がよく効いた、メタルロックに近い感じの楽曲となっています。

Aメロ~Bメロ

AメロはE(Ⅵ)m→C(Ⅳ)→D(Ⅴ)と、「小室進行」と呼ばれるコード進行の一種のパターンが続きます。前半8小節はリズムが止まったり再開したりする変則的な構成で、後半8小節は典型的な8ビートです。

Bメロでは、バスドラムの連打がとても目立つリズムが使われています。この部分だけではなく、本曲のいたるところでドラムの早弾きがあり、どのような演奏を行っているんだろうと興味があります。本曲のドラマーを務めるのは、BABYMETALのバックバンドである「神バンド」の一員でもある青山英樹氏とのことで、これほどの人物が演奏しているという事は、並大抵の人が演奏できるような、簡単な譜面ではないと思いました(僕はドラムに関しては素人同然なので、もしかしたら僕が知らないだけで、ヘビメタ等ではこのくらいの演奏は当たり前なのかもしれませんが…)。

サビ

サビも、相変わらずドラムの早弾きがとても気になる部分が続きます。コード進行は、Ⅳ→Ⅴという王道的なコード進行から始まり、4小節目からはルート音がE→C#まで半音ずつ下がるテクニックが使われており、その間ルート音以外の構成音は大きく変化はしていないため、「クリシェ」と呼ばれるコード進行の一種とみなすことができます(厳密には最後のA/C#だけは異なりますが)。

それから、最後のEsus4→Emところに注目してほしいのですが、この部分は、最初の歌い出しのところではE(Ⅵ)というノンダイアトニックコードを使用していました。本サビでは、ダイアトニックコードであるE(Ⅵ)mを使用しているため、メインヴォーカルのメロディーもそのコードに合わせているため、非常によく似たメロディーではありますが、響きもキーも、歌い出しとサビの最後では、少しだけ異なっています。

本曲のヴォーカルの最高音は、「♪守る強さ」の「ま」の音である「レ#」、最低音はAメロなどで数回登場している、そのオク下の「レ」です。決して低いキーではありませんが、AKINOの他の楽曲が非常に高いキーの曲が多かったり、本曲が低音を重視したヘビメタ調の楽曲であることなどから、それほど高くない曲のように思えてしまうかもしれませんね。

個人的にはドラムの演奏がとても印象的な楽曲だと思いましたが、おそらく他の楽器の演奏レベルもかなり高いと思います。こういった楽曲はライブで生で聴くととても迫力がありそうですね。

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