コード耳コピ入門 ~桐谷健太「海の声」を題材にコード判定の手順を紹介~(前半)


キーを判定した例

はじめに

僕のブログでは、J-POPの様々な曲のコード進行を紹介しています。これらのコード進行は、外部サイトを見て書いているわけではなく、すべて自分で曲を聞いて判断しています。

では、どのようにコードを判断しているのでしょうか?今回は、聴いた曲のコード進行を耳コピにより判定する方法を、2つの記事に分けて記していきます。

さて、これからコードの耳コピ方法を説明するわけですが、具体的な題材があった方が良いかと思います。この記事では、2016年現在、カラオケや着うた等で大人気を誇っている、桐谷健太(浦島太郎)の「海の声」のサビを例として説明させていただきます。この曲を選んだ理由としては、知名度が高いという点の他に、音が聞き取りやすく、また、コード進行が素直で特殊なことをあまりしていないことから、初心者の方にとって、比較的耳コピがしやすい楽曲であろうと考えたからです。

ちなみに、サビというのは、具体的には「空の声が」という部分の「の」の小節から、「探してる」の小節までの事を指します。これ以外の部分は、使っている楽器が少なく、コードの判定がやや難しい部分があるので、耳コピ入門の記事としては、この部分のみのコードを書き下ろすことを最終目標とします。

コードを判定する流れ

コードを判定する方法は人によっていろいろあるでしょう。どのような方法が正解と言うのも特にないと思います。皆さんも僕のブログだけでなく、いろいろな方のサイトを見て、自分に合った方法で耳コピをしていただければと思います。

僕のブログでは、下の2段階に分けてコードを判定します。

  1. 曲のキー(調)を決定する
  2. 各フレーズごとのコードを判定する

当記事(前半)では第1段階の、「キー(調)を決定する」について、その意味と方法を詳しく述べていこうと思います。後半の記事では、そのキーをもとに、1つずつコードを割り当てていく方法を説明します。

コード耳コピの第1段階 ~曲のキー(調)を知る~

まず、その曲のコードを全て知るには、1つずつ最初からコードを判定していくよりも先に、キー(調)を調べることをお勧めします。「キー」という言葉は日常会話でも耳にすることがあるんではないでしょうか?「この曲はキーが高くて難しい」とか「カラオケでキーコントロールをする」などと言いますよね。この場合は、キーは「高さ」と言う意味で使われることが多いと思いますが、音楽コードが出てくる文脈では、キーとは、その曲のメインとなるコードのことを指します。「調」とも言われます。

音楽の授業等で「ヘ長調」とか「ホ短調」とか習いませんでしたか?その「調」です。ポップスでは、長調や短調という日本語名はあまり使われず、FとかEmのように呼ばれます。キーは、もう少し音楽的な用語で「トニックコード」と呼ばれる場合もありますが、当記事では「キー」に統一します。

では、何故キーを知ることが重要なのでしょうか?それは、キーが定まれば、使用されるコードを大幅に絞り込むことができるからです。たとえば、全ての音楽コードを、セブンスやdimなどの特殊なコードを除き、メジャーとマイナーだけに絞ったとしても、A、Am A#、A#m…G#mで、全部で22種類考えられます。もし、個々のコードがわからなくて、あてずっぽうでコードを弾いて調べるとすると、22個をあてずっぽうで弾いて調べていかないといけません。楽曲中にはコードがトータル100か所くらい登場しますが、それぞれの箇所で22回種類も弾いて試すなんてことはやってられませんし、ミスも多くなります。

しかし、キーがわかれば、その候補の数は大幅に減らすことができます。たとえば、キーがCとわかれば、よく使われるコードは、C、Dm、Em、F、G、Amの6種類となります。実際には、その6種以外のコードも使われることはあるわけですが、それでも22種のうち大半は試し弾きするまでもなく除外できるコードになります。

それだけではありません。キーが分かると、コードそのものだけでなく、コード進行のパターンもある程度推測できるようになるのです。したがって、実際には6個も演奏するまでもなく簡単に判定できることもあり、キーが分かるのと分からないのとでは、コードの判定の難易度は天と地ほどの差があるのです。

「そうはいっても、途中で転調する曲もあるんじゃない?」と思われた方はいらっしゃるかもしれません。確かに、転調する曲は非常に多いですし、転調する曲の場合はキーは1種類ではありません。事実、題材として挙げている「海の声」も、ラストのサビでは半音上がる転調をしています。しかし、それはBメロからサビで転調したり、ラスサビで転調したりといった場合がほとんどで、サビの中で何度も転調するような曲はほとんどありません。

したがって、転調する曲だとしても、キーの判定はAメロ、Bメロ、サビといった具合にある程度まとまったフレーズごとに行えば問題ありません。(「海の声」のようにサビ全体が半音上がるような転調なら、そんなこともするまでもなく、1番のサビさえ耳コピしてしまえば、ラスサビはコードを全て半音上げればいいだけです。)

それでは、どのようにキーを判定して行けばよいのでしょうか?当記事では、「楽譜により決定する方法」「メロディーにより推測する方法」「『完結感』により推測する方法」の3種類を紹介します。

そのうち、最初の方法は、あらかじめ楽譜(自分で耳コピをしたものではなく、#や♭の記号などがついているちゃんとしたもの)が手元にないと使えませんが、もし存在するのであれば、(音楽的な感性に関係なく)簡単にキーを知ることができます。

楽譜がない場合は、残りの2つの方法に頼ることになりますが、どちらか一方だけを使うのではなく、併用して推測していくことをお勧めします。

楽譜からキーを決定する方法

最近のJ-POPのスコアや楽譜などの市販されているものは、ほとんどコードも併記されているので、楽譜だけがあって、コードだけわからない、といった事態はそれほど多くないかもしれません。しかし、ここで述べる内容は、後述する「メロディーから推測する方法」などでも必要となるので、もしキーと調合の関係についてあまり詳しくない方は、ぜひ読んでおいてください。特に、下で載せる表はこのあと何度も使います。

キーを知るのにあたって、楽譜の中で注目すべき場所は、ト音記号やヘ音記号の右側にあるシャープやフラットです。これは「調号」と呼ばれ、言葉の通り、「調(キー)を表す記号」となります。つまり、この調号が分かっている状態なら、キーは機械的に決定できるのです。

どのように決定できるかというと、以下の表のようになります。

調号 キー よく使われる音 よく使われるコード
♭6個 G♭(E♭m) ソ♭ラ♭シ♭ド♭レ♭ミ♭ファ G♭A♭m B♭m C♭D♭E♭m
♭5個 D♭(B♭m) レ♭ミ♭ファソ♭ラ♭シ♭ド D♭E♭m Fm G♭A♭ B♭m
♭4個 A♭(Fm) ラ♭シ♭ドレ♭ミ♭ファソ A♭ B♭m Cm D♭ E♭ Fm
♭3個 E♭(Cm) ミ♭ファソラ♭シ♭ドレ E♭Fm Gm A♭B♭Cm
♭2個 B♭(Gm) シ♭ドレミ♭ファソラ B♭Cm Dm E♭F Gm
♭1個 F(Dm) ファソラシ♭ドレミ F Gm Am B♭C Dm
なし C(Am) ドレミファソラシ C Dm Em F G Am
#1個 G(Em) ソラシドレミファ# G Am Bm C D Em
#2個 D(Bm) レミファ#ソラシド# D Em F#m G A Bm
#3個 A(F#m) ラシド#レミファ#ソ# A Bm C#m D E F#m
#4個 E(C#m) ミファ#ソ#ラシド#レ# E F#m G#m A B C#m
#5個 B(G#m) シド#レ#ミファ#ソ#ラ# B C#m D#m E F# G#m
#6個 F#(D#m) ファ#ソ#ラ#シド#レ#ミ# F# G#m A#m B C# D#m

※#6個と♭6個のキーは事実上同じで、どちらの表記が採用されるかは特に決まっていません

4列ありますが、とりあえずここでは一番左の「調号」の列と、その右の「キー」の列に注目してください。たとえば、「海の声」の楽譜は#が4つついているはずですが(ラスサビは除きます)、上の表で「調号」が#4の行の「キー」の列を見ると、E(C#m)とあります。

このカッコはどういう意味でしょうか?実は、各調号に対して、対応するキーは「メジャーキー」と「マイナーキー」の2種類があります。そして、上の表でカッコに入っていないのが「メジャーキー」で、カッコ書きしたのが「マイナーキー」なのです。したがって、#が4つある曲のキーは、Eメジャーか、C#マイナーのどちらかということになります。このように、調号が全く同じ2つのキーの事を、互いに「平行調」と言います。

それでは、「海の声」のキーが、Eなのか、それともC#mなのかはどのように聞き分けるのでしょうか?

平行調を聞き分ける必要はない

実は、この2つの平行調を聞きわけるのは、それほど簡単ではありません。よく言われるのは、楽しそうな曲ならメジャー、悲しそうならマイナー、というものがありますが、実際のJ-POPでは、例えば「王道進行」のように楽しそうなポップな曲であっても、キーはマイナーであることもあります。僕でもどちらか迷うケースも少なくありません。

しかし、心配はいりません。そもそも、コードの耳コピにおいて、キーがEかC#mかを判定する必要は全くないのです。なぜなら、キーがEだろうが、C#mだろうが、主に使われるコードも、主に使われるコード進行のパターンもほとんど変わりないからです。

元々、この記事で皆様にお伝えしたかったことは、キーを判定することではなく、コードを耳コピする方法でした。その方法の第一段階として、曲のキーを知ることが早道であるという流れで話を進めてきました。つまり、キーを知ることは目的ではなく、手段と言うことになります。「キーがEかC#mのどちらかである」と分かった時点で、「使われるコードを絞る」という最初の目的は果たしたことになりますので、これ以上EかC#mのどちらかということまで、突き詰める必要はほとんどないのです(音楽理論を真面目に勉強したい人や、音大を受験する人などはそれではだめだと思いますが…)。なお、実際には「海の声」のキーはEです。が、上で述べた理由により、C#mだと思っていても、この先の議論はほとんど変わりません。

メロディーによりキーを推測する

次に、楽譜がない(もしくは、楽譜はあるけど調合記号はない)場合にキーを判定する方法について説明します。見出しの「メロディーによりキーを推測する」、とは、メロディーラインで使われている音の種類から、考えられるキーを1つに絞り込むことです。

J-POPや多くの国の音楽に使われる音は、オクターブだけが違うものを同じ音と数えると、全部で12種類あります。ドレミファソラシの7種類(ピアノの白鍵盤)と、ド#、レ#、ファ#、ソ#、ラ#の5種類(ピアノの黒鍵盤)の計12種類です。

しかし、実際の曲では、1曲の中でこれらの全ての音が使われているということは珍しく(転調してる場合は別ですが)、違和感なく使える音と言うのは、1つのキーにつき、基本的には7個しかありません。

ここで、上の表を再度見ていただき、「よく使われる音」の列に注目してください。たとえば、「キー」がCの場合だと、「よく使われる音」として、ドレミファソラシの7音があるとわかります。これは、ドレミファソラシの音が、Cのキーのメジャースケールに含まれる音だからです。メジャースケールとは、そのキーの音楽において、違和感がなく聴ける音の並びのことを言います。ピアノ等で「ドレミファソラシド」と弾くと、なんだか気持ちよく終わる感じがしますよね。でも途中で黒鍵盤を混ぜると、ちょっと変な感じがすると思います。

逆にいえば、ある楽曲が「ドレミファソラシド」ばかりを使っているのなら、その楽曲のキーはCである可能性が高い、と推測ができるわけです。

ここで、「推測」と言ったのは、メジャースケール以外の音を使うこともありうるからです。なので、この方法だけでキーを断定できるわけではありません。しかし、メジャースケール以外の音が、3種類も4種類も出てくることは稀です。曲調がわかりやすいものは、出てきても1種類か2種類であることが多い上、それらの登場頻度はそれほど高くはないので、メジャースケールに含まれない音があってもキーの判定は比較的簡単です。

たとえば、登場した音が、”ドレミファソラシ”に加えて、ソの#だったとします(少しだけ「海の声」の例から話がずれますがご了承ください)。この場合、8種類の音が登場するので、メジャースケールに含まれない音が少なくとも1つ以上はある、ということがわかります。逆に7種類はメジャースケールの音である可能性が高いと言えます。そのような場合は、ドレミファソラシ、および、ソ#のなかで、1つだけ音を抜かして音程順に弾いてみた時に、響きが自然なものがあるかどうかを探します。

ソ#を抜かせば、”ドレミファソラシ”になりますから、これは自然な響きですよね。では、「ドを抜かして、”レミファソソ#ラシ”」「レを抜かして”ドミファソソ#ラシ”」・・・などと全部で8通り弾いて、自然に感じるかどうかを試してみます。実際に弾いてみるとわかるのですが、”ドレミファソラシ”以外は全ていびつな感じがします。よって、この中ではソ#の音が特殊な音であり、これを抜かしたドレミファソラシがメジャースケールであるため、キーがCであることが確定するわけです。

次に、題材曲の「海の声」を見ていきます。まずは、この曲のメロディーを耳コピしなければいけません。…が、メロディーの耳コピ方法については本記事では述べません。さすがにメロディーを耳コピできない状態で、コードを耳コピで判定するのはかなり難しいからです。ですので、メロディーの耳コピはある程度はできているという前提で話を進めさせていただきます。(もしかしたら通常の耳コピ方法も機会があれば書くかもしれませんが…)。

さて、「海の声」の、サビの最初の4小節のメロディーは以下のようになります。

“ミレ#シミレ#シ シド#ド#シシ”

ここまでで、ド#、レ#、ミ、シの4種類の音が出てきました。(ちなみに、ド#、レ#をレ♭、ミ♭でなく、シャープで書いた理由は、ミ、シという生の音が登場したからです。詳しい理由は割愛しますが、シ、ミという音が使われた場合、その曲の調号にフラットが登場することはほぼありません。逆に、ファ、ドが使われた場合は、シャープが登場することはありません。このことは知っていると便利なので覚えておいて損はないかと思います)。

さて、上の4種類の音を使っているキーを、表から探してみましょう。「よく使われる音」の中に、ド#、レ#、ミ、シの全てがある列を探すのです。すると、EとBが該当することが分かるかと思います。わずか4音なのに、キーをもう2つに絞れてしまいましたね。
では、もう4小節進めてみましょう。

“ソ#ファ#ソ#ソ#ミレ#ド#シミミファ#ミファ#”

新しく、ソ#ファ#が登場しましたが、これらはEでもBでも使われている音なので、まだどちらであるかはわかりません。結論から言うと、この曲に関しては、サビのメロディーを最後まで書き出しても、最後までEとBか絞ることはできません。

何故でしょうか?実は、Eのキーと、Bのキーで使われる音を見比べると、Eの列の「ラ」と、Bの列の「ラ#」を除く6音まで共通していることが分かるかと思います。「よく使われるコード」の欄も6個中4個が共通しています。実は、上の表で、上下に隣り合ったキーどうしは、非常に響きが似たコード進行を持っており、判定が難しいことが多いのです。

「ラ」か「ラ#」のどちらかの音が存在していれば、1通りに判定できたのですが、この曲のサビのメロディーの音だけでは、キーを1つに絞ることはできませんでした。そこで、次の方法にも頼ることになります。

「完結感」からキーを推測する

ここまでは、理屈さえわかっていれば誰でもできる方法でした。しかし、ここから音楽的な感性が少し必要になってきます。とはいえ、それほど難しいことではありません。ここで述べたいのは、「完結感」を感じる箇所を探すということです。

「完結感」とは、その言葉の通り、メロディーが完結したという感覚を持てる場所です(正式な用語ではありませんが、「完結」という言葉はコード理論の文脈でよく使われます)。逆に、「まだ続きそう」と言う感覚になる場所はそれには該当しません。たとえば、「海の声」だと、サビの最後の「探してる」というところに注目してください。最後の「る」の音ところで、曲がひと段落したという感覚がわきませんか?実際にはこの後にも曲は続くわけですが、この時点で曲が終わってもそれほど違和感はないと思います。言葉で説明するのは難しいのですが、それが「完結感」と呼ばれるものです。

では、「耳すませ」の部分はどうでしょうか?この部分はなんだか次に続きそうな気がしませんか?「せ」の部分で仮に曲が終わったら、ものすごい中途半端な感じがするような気がしませんか?これは、実際にこの後にサビがまだ残っているからそう思うわけではありません。「まだ続きそう感」を発するコードだからそう思うのです。

「完結感」を持つコード = キー

実は、曲のキーのコードというのは「完結感」を感じさせるコードであり、「まだ続きそう感」を発するコードではありません。なぜそうなのかという説明はものすごく難しいので、そうなんだと覚えてください。したがって、「探してる」の「る」の部分で使われているコードこそが「海の声」のキーであると推測ができるのです。

ちなみに、J-POPにおいては、曲の最後のフレーズの最後の音に「完結感」が存在するケースが非常に多いです。なぜならそれ以外のコードで終わっていると、ものすごくもやもや感が残ってすっきりしないからです。

完結感で終わらないサビもあるにはあります。例えば、有名どころですとレベッカの「フレンズ」は、サビの最後はキーではないコードで終わっています。しかし、それはそのあとに続く後奏のメロディーがあるから自然な流れになっているのであって、サビを歌い切った時点で曲が終わっていたら、ものすごく不自然な曲に聞こえるはずです。

したがって、どこに完結感があるかすぐにわからないときは、まず曲の最後の部分のコードに注目するのがコツと言えます。

では、そのコードが具体的に何であるかは、どう判定すればよいのでしょうか?メロディーからコードを推測する方法のところで、キーがEかBの可能性が高いと話しました。平行調の存在があるので、C#m、G#mも候補としてありますね。
そこで、「る」のところで、ギターなり、ピアノなりで、E, B, C#m, G#mの4種類のコードを奏でてみてください。おそらく、いくつかのコードは違和感があったのではないかと思います。例えば、C#m, B, G#mといったコードを「る」のところで奏でると、不協和音のように聞こえるか、不協和音というほどではないけど、なんか違うなという感覚を持ったのではないでしょうか?

この「なんか違うな」という感覚は耳コピにおいて非常に大事な感覚で、このような感覚を持つということは、コードが間違っている可能性が高いということになります。

そして、唯一、Eを奏でた場合のみ、それほど違和感がなかったのではないでしょうか?曲と合わせてみて違和感がないコードということは、そのコードが正解である可能性が非常に高いのです。

もちろん、ここまで書いたことをせずに、あてずっぽうでA,C,Eなど、知っているコードを弾いていけば、もっと早く正解にたどり着いたかもしれません。しかし、その方法で最後がEであることがわかっても、それだけではキーがEである確信までは持てないでしょう。メロディーから理論的にコードを絞る方法と、「完結感」という音楽的感覚に頼った相反する2つのアプローチで1つの正解を出したことにより、そのキーが正解であることに、より確信を持てるようになります。

念のため「耳すませ」の「せ」の部分でも同じようにE, B, C#m, G#mの4種類を奏でてみてください。おそらく、Bが一番違和感なしに聴けたのではないかと思います。そして、この部分は「まだ続きそう感」を持った場所で、「まだ続きそう感」はキーにはならないんでしたね。このことから、キーがBではないということも裏付けることができます。

さて、ここまで述べた方法によって、「海の声」のキーがEであることがわかりました。
次回は、いよいよ各フレーズについてコードを判定していく作業に移っていくことになります。

後半↓

コード耳コピ入門 ~桐谷健太「海の声」を題材にコード判定の手順を紹介~(後半)
前半のおさらい 本記事は、コード耳コピのコツについて述べた記事の後半です。まだ、前半を読んでいない方は、以下の記事を読んでいただくとあ...

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
スポンサーリンク