本記事では、2016/10/19発売のangela×fripSideの楽曲「僕は僕であって」のコード譜と、音楽的な解説、および楽曲を聴いた感想を記していきます。
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「僕は僕であって」の概要
本曲は、ともに多くのアニメ主題歌のヒット作を生み出してきたangelaとfripSideのコラボシングルで、アニメ「亜人」のオープニングとして使用される予定です。両アーティストの特徴が良く出ている、スピード感がある楽曲です。
「僕は僕であって」のコード進行
|Gm|E♭|B♭|E♭F|Gm|Gm A♭ F|
●前奏
|Gm|A♭G|Gm|A♭B♭|
|Gm|A♭G|Gm|A♭B♭|
●Aメロ
|Gm|Gm|B♭/F|〃|F|F|Gm|Gm|
|Gm|Gm|B♭|B♭|F|F|Gm|Gm|
●Bメロ
|Gm|Gm|E♭|E♭|B♭|B♭|D|D|
●サビ
|Gm|E♭|B♭|F|E♭|B♭|F|D|
|Gm|E♭|B♭|F|E♭|B♭|F|F|
|Gm|Gm A♭ F|
※イントロ繰り返し
歌いだしサビ~前奏
効果音のようなイントロとドラムのフィルインに始まり、力強いサビが流れます。キーはGマイナーで、楽譜だと♭が2個の調性です。サビで使われているGm→E♭というコード進行は、Ⅵm→Ⅳと進むいわゆる「小室進行」に相当します。
例を挙げると、angelaでは「明日へのbrilliant road」「イグジスト」、fripSideだと「only my railgun」「black bullet」のいずれもサビがこのコード進行で、アニソンだけでなく多くのポップス、ロックのカッコいい系統の楽曲に多く使われています。
最後のGmA♭Fと示した部分は、表記に悩んだ部分です。この部分および、次の前奏の全体は、個々の音色(特に主旋律として聞こえるシンセの音)の響きが強く、コードを奏でた時のハーモニーはあまり感じない部分になります。表記したコードをそのまま弾くと不自然に聴こえるはずなので、もし弾かれる場合は、表記したコードは無視してGmを弾き続けるか、単音コードを弾く方が自然ではないかなと思います。
この部分のシンセが奏でる独特の印象は、「black bullet」の前奏で見られたものに少し似ているかもしれません(音自体が似ているという意味ではなく、和音感を持たず、かつ、インパクトのある響きを感じる、という意味で)。
Aメロ
各ヴォーカルのソロパートが始まります。前半8小節がatsuko(angela)、後半8小節がナンジョルノ(fripSide)です。コード進行はGm→B♭(Ⅵm→Ⅰ)で、これもカッコいい系統の楽曲に多く使われます。
Bメロ
atsuko→ジョルノ→atsuko→ジョルノと、交互にヴォーカルが入ります。コード進行はサビと同じ小室進行ですね。最後のD(Ⅲ)は、どことなく切なさを感じるⅢというノンダイアトニックなコードで、次のGmを強く誘導する性質があります。
サビ
最初にちょっとだけ流れたサビがここでは本格的に流れます。5小節目と7小節目では、裏打ち(2拍目と4拍目)でオーケストラヒットのような楽器により、リズムを強調するアレンジが使われているため、ライブ等では観客がこのリズムに合わせてコールをする部分になるような気がします。
ヴォーカルの最高音は、主旋律では「ミ♭」です。サビのパート分けが聞き取れなかったのですが、おそらく、ユニゾンの部分と、ナンジョルノが上ハモをしている部分があるのではないかと思います。
上ハモはの最高音が「ソ」で(上で載せた公式動画だと、その直前で動画が終わってしまってます)、通常の女性ヴォーカル曲と比較するととんでもない高音ですが、fripSideではこのくらいのキーの曲は普通にあります(「sister noise」等)。
全体的にスピード感があり、いい感じで合いの手、コールもできそうな楽曲であるため、ライブでもぜひ聴いてみたいと思いました。