ナオト・インティライミ「夢のありか」のコード進行解析と楽曲の感想

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本記事では、2016/12/7発売のナオト・インティライミの楽曲「夢のありか」のコード譜と、その簡単な解説を記していきます。

夢のありか (初回限定盤 CD＋DVD) [ ナオト・インティライミ ]

「夢のありか」の概要

本作は、ナオト・インティライミの19作目のシングルで、映画「モンスターストライク THE MOVIEはじまりの場所へ」の主題歌として使用される予定になっています。

「夢のありか」のコード進行

壮大なオーケストラとピアノの静かな伴奏から始まります。イントロからBメロにかけてのキーはG♭メジャー(またはE♭マイナー)で、楽譜だと♭が6個（#が6個でもよい）の調です。サビでE♭調に転調しますが、その調も含めて、ギターで弾く場合はカポ+1にすると、多少弾きやすくなるのではないかと思います。

イントロとAメロでは、G♭(Ⅰ)→F(Ⅶ)m7-5→B♭(Ⅲ)7というコード進行が使われていますが、このⅦm7-5→Ⅲ7という部分はセットで覚えておきたいコード進行で、多くの楽曲に登場します。Ⅰから始まるメジャーコードの曲調においてはⅢというコードはとてもインパクトがあって切ない感じがするコードなのですが、Ⅶm7-5を間に挟むことで、単にⅠ→Ⅲとするのとはまた違った、味わいのある感覚になります。

サビではE♭メジャーに転調していますが、この転調は♭が3つ減るため、「同主調」への転調です（厳密には「平行調」の「同主調」ですが）。この転調の主役となっているのが、Bメロ最後のB♭(Ⅲ)7で、このコードは転調の前後のどちらの調の曲においても、違和感がなく使えるコードであるため、転調に伴う違和感を押さえるための橋渡しとなっています。Ⅲを橋渡しにした同主調への転調は、非常に多くの楽曲で使われているテクニックです。

全体的に人気のコード進行がいっぱい使われている楽曲ですが、最後の「♪何かが起こりそうで」の「で」の部分の小節で鳴っているコードだけは、あまり聞き覚えがない響きでした。コード譜ではA♭m/Bとしましたが、ルート音はB♭に聴こえなくもなく、耳コピに自信が持てない箇所です。

ヴォーカルのキーは、最高音がサビの「♪わからないけど」の部分の「シ♭」、最低音がBメロの「レ♭」で、音域は1オクターブ+9音という、高音かつ音域も広い楽曲です。