Hi-STANDARD「ANOTHER STARTING LINE」のコード進行解析と楽曲の感想 ※10/30 フルコーラス追記


本記事では、2016/10/05発売のHi-STANDARDの新曲「ANOTHER STARTING LINE」のコード譜と、音楽的な解説、および楽曲を聴いた感想を記していきます。

「ANOTHER STARTING LINE」の概要


本曲は、ハイスタの16年ぶり、3枚目となるシングルの表題曲で、事前の発売告知が一切なく、発売フラゲ日である10/4日に突如として店頭に並んだたため、大きな話題になりました。ハイスタは、その活躍期間の長さと比較すると、発売しているCDメディアはとても少なく、まさにファン待望の新作と言えるでしょう。

Youtubeにも公式動画が上がりましたので、今回はその範囲内でコード進行を耳コピしてみました。

つい先日、B’zの新曲の配信が当日にいきなり決まって驚いていたのですが、配信ならまだしも、大物アーティストのCDメディアでの作品が、発売日に突然発表になるというのは前代未聞なのではないかと思います。

「ANOTHER STARTING LINE」のコード進行

●イントロ
|F C|B♭|F C|B♭|
|F F/A|B♭|F C|B♭|

●Aメロ
|F|C/E|Dm|B♭|
|F|C|B♭|B♭C|
|F|C/E|Dm|B♭|
|F|C|B♭|B♭|

●Bメロ
|B♭|C|Dm|F|B♭|C|

●サビ
|F|C/E|Dm|Am|B♭|F/A|Gm7|C|
|F|C/E|Dm|Am|B♭|F/A|G7|C|

●間奏1
|F C|B♭|F C|B♭|
|F F/A|B♭|F C|B♭|

※Aメロ、Bメロ、サビ繰り返し

●間奏2
|Dm|Dm C・F|F|F|
|Dm|Dm C・F|F|A|
|B♭|G/B|C|A/C#|

●Cメロ
|B♭|C|Dm|F|
|B♭|C|Dm|F|
|B♭|C|Dm|F|
|B♭|B♭|C|C|

●後奏
|F C|B♭|F C|B♭|
|F F/A|B♭|F C|B♭|
|F|

イントロ

本曲のキーはFメジャー(Dマイナー)で、楽譜では♭が1つつく調性です。コード進行に着目すると、全体を通してスリーコードが多く使われており、難しいコード進行などで目を引くわけではなく、ごく普通の伴奏に、ごく普通のメロディー、それに英語の歌詞を載せて語り掛けるような、メロディアスな楽曲と言えます。

テンポは、「メロコア」と呼ばれる、ハイスタの他の楽曲に比べると、ややゆったり目の印象を受けました。

イントロのコード進行は、F(Ⅰ)→C(Ⅴ)と進む、「カノン進行」に近い響きを持つ進行です。このパートではスリーコード以外のコードはほぼ使われておらず、明るく素直な印象を受けるパートです。

Aメロ~Bメロ

AメロもF(Ⅰ)→C(Ⅴ)からスタートし、そのあとはD(Ⅵ)m→B♭(Ⅳ)と進みます。この進行は、「カノン進行」と見なしても問題ないとは思いますが、一般に「カノン進行」と呼ばれるものは、最後のコードはA(Ⅲ)mであり、本曲のようなコード進行は「Let it go進行」や「Let it be進行」等と呼ばれることもあります(それぞれ、アナ雪の主題歌と、ビートルズの名曲で使われているコード進行の意味で、どちらも全く同じものを指します)。

使われている楽器の種類が少ないからかもしれませんが、Youtubeの音源でも1つ1つの音がとてもきれいに聴こえます。コードも、難しいものはほとんど使用されていないので、バンドの耳コピを練習されている方には、おススメの楽曲だと思います。

サビ

Bメロの最後で、ギターとベースが一瞬止んでサビに入ります。イントロやAメロは、最初の2つか3つくらいのみがカノン進行と一致していたのに対し、サビは、「これぞカノン進行」と呼べるほど、典型的なカノンコードから成っています。

ただし、15小節目のG(Ⅱ)7の部分だけは、今回紹介するショートバージョンでは唯一と思われるノンダイアトニックコードが使われ、7小節目の同じ部分と聞き比べると、大きく印象が異なって聞こえるのがわかります。

コード進行についてみると、特殊なコードはほぼ使われておらず(むしろ定番のものばかりです)、歌詞も英語であるために、聴いただけではすぐに意味がわからなかったりするわけですが、妙にメロディーが頭に入ってくるいい曲だと思いました。

※2016/10/30 2コーラス以降も追記しました。2コーラス後の間奏部分が、本曲唯一ノンダイアトニックコードを含むパートになっています。B♭→G/B→C→A/C#の4小節は、ベースラインが半音ずつ上昇するコード進行で、使用頻度が高いパターンです。

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