THE YELLOW MONKEY「砂の塔」のコード進行解析と楽曲の感想 ※10/15 フルコーラスでコード譜追記


本記事では、2016/10/19発売のTHE YELLOW MONKEYの新曲「砂の塔」のコード譜と、音楽的な解説、および楽曲を聴いた感想を記していきます。

「砂の塔」の概要

2004年に活動休止・解散をしたイエモンですが、2016年1月に再結成と活動再開が報じられ、全国ツアーも行われました。本作は活動再開後では初のCD音源となるシングルで、シングルとしては2001年の「プライマル。」以来、実に15年ぶりの発売となります。

表題曲「砂の塔」は、TBS系列のドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」の主題歌で、ちょっぴり懐かしさを感じながらも、キャッチーな感じの楽曲に仕上がっています。

上の動画は、イエモンの公式チャンネルがYoutubeで公開しているティザー映像で、「帰ってきたウルトラマン」のパロディーのような動画となっています。本曲の音源は0:20辺りからと思われます。

「砂の塔」のコード進行

※2016/10/15 フルコーラスに対応

●イントロ
|C#m7|E/B|CM7|C#m7|
|C#m7|E|CM7|C#m7|
|C#m7|E|CM7|C#m7|
|C#m G#m|

●Aメロ
|C#m|E|C|C#m|
|C#m|E|C|C#m|

●Bメロ
|F#m|A|C#m|C#m|
|F#m|Am7|G#7|G#7|
|(N.C.)|

●サビ
|C#m|E|F#m|A|
|C#m|E|F#m|A|
|C#m|E|F#m|G#/C|
|E|G#m|F#m|Am|

●間奏1
|C#m G#m|

※Aメロ繰り返し
※Bメロ(最後のN.C.以外)繰り返し

●間奏2
|C#m|F#m|C#m|F#m|
|C#m|F#m|C#m|F#m|
|C#m|E|C|C#m|
|C#m|E|C|C#m|

●Cメロ
|F#m|A|C#m|C#m|
|F#m|Am7|G#7|
|B(3拍)|C#|C#|

●ラスサビ
|C#m|E|F#m|A|
|C#m|E|F#m|A|
|C#m|E|F#m|A|
|C#m|E|F#m|A|
|C#m|E|F#m|G#/C|
|E|G#m|F#m|Am|Am|

●後奏
|C#m7|E|CM7|C#m7|
|C#m7|E|CM7|C#m7|
|C#m G#m|…

イントロ

最初の4小節はギターのアルペジオのみで、その後ベースやストロークなども加わります。本曲のキーはC#マイナー(またはEメジャー)で、楽譜だと#が4つの調です。イントロではC#(Ⅵ)m→E(Ⅰ)→C(Ⅵ♭)→C#(Ⅵ)mというパターンが続いていますが、特に珍しいのが3つ目のⅥ♭でしょう。スケール外の音を2つ含むノンダイアトニックコードで、変わった印象を感じる部分です。

Aメロに入る直前に、エレキの演奏のみの小節が入り、良い感じの小休止になっています。

Aメロ~Bメロ

Aメロは、イントロとほぼ同じようなコード進行です(イントロで書いていたセブンスをAメロで抜いたのは、Aメロの方では7度の音を感じなかったからです)。本曲はサビ以外のパートも非常にキャッチーで、2,3回聞けばメロディーが頭に入ってきそうな楽曲だと思います。

Bメロでは、F#(Ⅱ)m→A(Ⅳ)と進み、コード進行自体はダイアトニックなものですが、メロディーに「ソ」の音が使われているため、2つ目のコードはA(Ⅳ)7の印象に似ています。したがって、実質的にはノンダイアトニックコードのような、強い印象を与える響きがあります。

後半で登場するA(Ⅳ)mは、それ自体がノンダイアトニックなサブドミナントマイナーで、更に強い印象を与えます。次のG#(Ⅲ)7は、いわゆる「セカンダリードミナントモーション」で使用されるコードで、このコードが登場したらほとんどの場合、次のコードはC#(Ⅵ)mかA(Ⅳ)から始まるマイナー調の展開になります。

サビ

Bメロの最後から1小節ほどエレキの音のみの部分を挟み、C#(Ⅵ)m→E(Ⅰ)→F#(Ⅱ)m→Ⅳ(A)というコード進行が始まります。この進行は、ロックでカッコいい系の楽曲では多く使用されておりますが、イエモンのシングル曲のサビでは、おそらくこの曲が初なのではないかと思います。

最後の「♪傾いた塔」という部分がおそらく一番の盛り上がりを見せる部分なのではないかと思います。ここでもBメロの6小節目で使われたサブドミナントマイナー(Am=Ⅳm)が登場します。

ヴォーカルの最高音はBメロの最後とサビで何度か登場する「ファ#」で、最低音は、そのオクターブ下の「ミ」です(1コーラスの範囲では)。

イエモンが活躍していた90年代後半よりもさらに昔の、昭和の歌謡曲のような懐かしい印象を感じた一方、イエモンのこれまでの楽曲ではあまりこういった感じの曲はないように思われ、そういった意味では新鮮な感覚も受けました。何度も口ずさみたくなるようなキャッチーな曲で、カラオケなどで配信されたら、(下手なりに)歌ってみたいなあと思いました。

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