BUMP OF CHICKEN「リボン」のコード進行解析


本記事では、BUMP OF CHICKENの楽曲「リボン」のコード譜と、簡単な解説を書いていきます。コード譜は管理人の耳コピによって行っております。

「リボン」の概要

本曲は活動開始から20年目を迎えたBUMP OF CHICKENの、8作目の配信限定シングル(2017/5/1配信)です。

少し遅れてしまいましたが、本ブログの読者の方からリクエストをいただいたこともあり、わかる範囲でのコード進行の解説を書いていこうと思います。

「リボン」のコード進行

●イントロ
|G♭|D♭/F|B/E♭|B/E♭|×2

●Aメロ
|G♭|D♭/F|B/E♭|B/E♭|×9

●Bメロ(前半)
|D♭|E♭m|Badd9|Badd9|
|D♭|E♭m|Badd9|Badd9|

●Bメロ(後半)
|A♭m|A♭m|G♭/B♭|G♭/B♭|
|B |D♭|E♭m|G♭|
|A♭m|A♭m|G♭/B♭|G♭/B♭|
|B |D♭|
※2コーラスでは、上記14小節をもう一度繰り返し

●間奏1
|G♭|D♭/F|B/E♭|B/E♭|×2

※Aメロ、Bメロ繰り返し

●サビ
|A|E/G#|D/F#(or F#m)|A/E(or E)|
|D|A/C#|Bm7|E|
※上記8小節を計4回

●後奏
|G♭|D♭/F|B/E♭|B/E♭|×4
|B/E♭|

アコギによる8分音符のアルペジオが絶えず鳴り響く、静かで胸に語り掛けるようなナンバーです。

楽曲の調は、大部分がG♭(=F#)メジャーで、サビだけAメジャーに転調しています(後述)。G♭調のコードはギターだと難しいですが、途中で転調していることから、カポを使ってもあまり簡単にはならないかと思われます。

イントロからAメロにかけては、とにかくG♭(Ⅰ)→D♭(Ⅴ)/F(Ⅶ)→B(Ⅳ)/E♭(Ⅵ)の繰り返し。カノンコードとほぼ同等の進行を、ルート音を徐々に下げることでスムーズに聴こえるようになっています。

Bメロは、D♭→E♭mや、A♭(Ⅱ)m→G♭(Ⅰ)/B♭(Ⅲ)といったように、徐々に盛り上げて、そのあとのフレーズを引き立てるような進行。バンプの楽曲ではいずれも多く使われているような印象を受けます。

そして、サビでAメジャー調に転調します。この転調は3半音上がる転調なので「同主調」への転調ということになります。元の調のドミナント(D♭)が後の調のⅢとして働くタイプの、非常にオーソドックスな転調の仕方ですが、転調後の最初のコードがマイナートニックでもサブドミナントでもなく、トニック(A)が来るのは比較的少数派と思われ、Ⅲ→Ⅰという推移の不安定さから、大きなインパクトを感じられます。しかし、メロディーの方はD♭とAの両方のコードで唯一共通で使われる音である「ド#」をそのまま連続させており、インパクトがありながらも、非常にスムーズで自然な転調をしながらサビに入っている感じを受けます。

転調後のコード進行もまたカノン進行。よって、この楽曲はAメロ(イントロ)とサビで、似たようなコード進行を、3半音違う調性において奏でているということになります。使い古されたコード進行であっても、転調直後に登場することによって、とても新鮮な感じを受けますね。

サビから後奏へ至るところは、先ほどとは逆の3半音下がる転調です。ここの転調も、2つの調で親和性が高いコード(D♭)を経由せずに、ドミナントEを使っていることころがオシャレな感じがします。

なお、ヴォーカルのキーは、最高音がmid2-G♭、最低音がmid1-B♭、音域は1オクターブ+8音となっています。最高音はBおよび、サビの一番最後の部分に存在します。

今後もたくさんの楽曲のコードを掲載していきたいと思いますので、当ページをよろしくお願いいたします。

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